宇宙大規模構造からの降着が引き起こす超大質量星・ブラックホール形成

喜友名 正樹 氏
東北大学
超大質量ブラックホール(SMBH)は,10^6-10 太陽質量(Msun)の超巨大ブラックホールである。これらは銀河の中心に普遍的に存在することが知られ,このような大質量天体をどう形成するかは未解決問題である。特に近年のジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の観測により宇宙誕生5億年の時点で質量10^8MsunのSMBHの存在が示唆されている。これを説明するにはSMBHを短期間で形成する必要があり,問題はより困難になっている。この問題を解決する有力仮説の一つは,宇宙初期特有の環境で10^5Ms...