宇宙最初の星や銀河の誕生,それらが放つ光の特性,銀河や銀河団の形成進化,ブラックホールの形成進化と銀河中心核活動,そして星・惑星系形成などについて基礎物理学から理解することを目指しています。研究の特色は,輻射輸送方程式や相対論的輻射流体力学方程式を扱うことにより,物質と光の相互作用を忠実に採入れていることと,多成分多体から成る天体の形成進化においてお互いの重力の相互作用を忠実に採入れていることです。研究手法としては,解析的研究やコンピュータでの演算を始めとして,計算科学研究センターのスーパーコンピュータを利用した大規模数値シミュレーションを用いています。
超大質量ブラックホール(SMBH)は,10^6-10 太陽質量(Msun)の超巨大ブラックホールである。これらは銀河の中心に普遍的に存在することが知られ,このような大質量天体をどう形成するかは未解決問題である。特に近年のジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の観測により宇宙誕生5億年の時点で質量10^8MsunのSMBHの存在が示唆されている。これを説明するにはSMBHを短期間で形成する必要があり,問題はより困難になっている。この問題を解決する有力仮説の一つは,宇宙初期特有の環境で10^5Msunの超大質量星が形成されるという説で,これが形成されればBHに崩壊してガス降着でSMBHへ成長可能というものである。ただし,従来の理論モデルでは,初期宇宙の中でもまれな環境でのみ超大質量星形成が可能で,近年示唆されるのSMBHの数の多さを説明困難であった。我々は,宇宙構造形成にともなう"cold accretion"現象に着目した。宇宙論的流体シミュレーションで初期宇宙の構造形成・銀河形成を計算し,このcold accretionの振舞いを詳細に解析した。結果から,cold accretion...
計算科学研究センター宇宙物理研究部門の 大須賀 健 教授が,筑波大学 2024 Best Faculty Member に選ばれました。 表彰式は2月17日に筑波キャン...
今年は数名の学生が受賞しました。 校友会江崎賞:尾形絵梨花さん 数理物質科学研究群長賞:尾形絵梨花さん 物理学学位プログラムリーダー賞:湯浅拓宏さん ...
計算科学研究センター宇宙物理研究部門の 矢島 秀伸 准教授が,筑波大学 2022 Best Faculty Member に選ばれました。 表彰式は2月20日に筑波キャ...
本研究では,筑波大学と東京大学が新たに開発したブラソフ方程式の高精度計算手法と,国内を代表するスーパーコンピュータを組み合わせることによって,ブラソフ方程式を直接解き,宇...
The Lyman-alpha emission line offers a powerful window into galaxies and their diffus...
Quasi-Periodic Eruption (QPE) は, 系外銀河の中心付近で X 線の光度曲線が準周期的にバーストを起こす現象である。バースト間隔は数時間から数...
活動銀河核のジェットやガンマ線バーストといった天文現象において,相対論的噴流現象が広く観測されている。しかし,これらの噴流を駆動する加速機構については,未だに解明が十分で...
The Square Kilometre Array (SKA) Low and Mid, the world's largest radio telescopes, a...
We present 12CO(J = 1 – 0) mapping observations over ∼1/2 of the optical disk of 12 n...
炭素原子が連なった"炭素鎖分子"は星間空間特有の分子である。現在までに発見された約320種類の星間分子のうち,おおよそ40%が炭素鎖分子に分類される。炭素鎖分子に関する化...
The ΛCDM paradigm has been remarkably successful in explaining the large-scale struct...
Over the past two decades, Herschel, ALMA, and JWST have conducted detailed spectrosc...
この研究会は,広い視点で天体の形成に関わる理論的研究と観測の現状についての情報の共有と意見交換を行う機会を設けるものです。 また,本研究室内で学位論文を控えている学生の...
一般相対性理論の予言から約100年,ついにブラックホールの存在が確たるものとなりました。重力波の検出によって恒星質量ブラックホールの存在が,EHTによる撮像によって超巨大...
この研究会は,広い視点で天体の形成に関わる理論的研究と観測の現状についての情報の共有と意見交換を行う機会を設けるものです。 また,本研究室内で学位論文を控えている学...
ブラックホールの存在が確たるものとなった現在でも,降着円盤やジェット,円盤風の構造や物理メカニズムは未解明である。問題を解決するには,EHTやIXPE,XRISM等による...
Tracking Star-forming Cores as Mass Reservoirs in Clustered and Isolated Regions Using Numerical Passive Tracer Particles
Cold gas bubble inflated by a low-luminosity radio jet
Detection of the [O I] 63 μm emission line from the z = 6.04 quasar J2054-0005
The structure of the stellar halo of the Andromeda galaxy explored with the NB515 for Subaru/HSC - I. New insights on the stellar halo up to 120 kpc
Survey of non-thermal electrons around supermassive black holes through polarization flips
Impact of the Lyα radiation force on super-Eddington accretion on to a massive black hole