研究室概要

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宇宙最初の星や銀河の誕生,それらが放つ光の特性,銀河や銀河団の形成進化,ブラックホールの形成進化と銀河中心核活動,そして星・惑星系形成などについて基礎物理学から理解することを目指しています。研究の特色は,輻射輸送方程式や相対論的輻射流体力学方程式を扱うことにより,物質と光の相互作用を忠実に採入れていることと,多成分多体から成る天体の形成進化においてお互いの重力の相互作用を忠実に採入れていることです。研究手法としては,解析的研究やコンピュータでの演算を始めとして,計算科学研究センターのスーパーコンピュータを利用した大規模数値シミュレーションを用いています。

特集記事

アンドロメダ銀河のハロー領域に存在するジャイアントストリームとその他3つのサブ構造の同時形成

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現代の標準的構造形成モデルであるコールドダークマター(CDM)モデルは,矮小銀河が衝突・合体することでより大きな銀河へと階層的に進んだ事を示唆しています。その過程では,ホスト銀河のハローに,ステラ―ストリームと呼ばれる細長く伸びた恒星集団が発現することが理論的に示されており,近年実際にその存在が多く観測されてきています。 本研究では,M31(アンドロメダ銀河)で確認されているAndromeda Giant Southern Stream (AGSS),Eastern Extent (EE),N...

最新の投稿

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すばると宇宙望遠鏡のシナジーによる銀河考古学

岡本 桜子 氏

Over the last two decades, wide-field resolved star studies have shown a remarkable variety of stellar (sub-)structures in the halos of the Milky Way and M31, attesting to the fact that accretions have played an essential role in shaping their evolution. Pushing these studies to galaxy systems beyond the Local Group is crucial to increasing sample size and deriving representative trends. In this talk, I briefly summarize recent studies of galaxy outskirts, then introduce the ongoing survey with...

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【受賞】大須賀教授が筑波大学 2024 Best Faculty Member に選ばれました

計算科学研究センター宇宙物理研究部門の 大須賀 健 教授が,筑波大学 2024 Best Faculty Member に選ばれました。 表彰式は2月17日に筑波キャン...

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当研究室学生,多数受賞

今年は数名の学生が受賞しました。 校友会江崎賞:尾形絵梨花さん 数理物質科学研究群長賞:尾形絵梨花さん 物理学学位プログラムリーダー賞:湯浅拓宏さん ...

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【受賞】矢島准教授が筑波大学 2022 Best Faculty Member に選ばれました

計算科学研究センター宇宙物理研究部門の 矢島 秀伸 准教授が,筑波大学 2022 Best Faculty Member に選ばれました。 表彰式は2月20日に筑波キャ...

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【プレスリリース】宇宙を飛び交うニュートリノの動きを明らかに ~世界初の6次元シミュレーションに成功~

本研究では,筑波大学と東京大学が新たに開発したブラソフ方程式の高精度計算手法と,国内を代表するスーパーコンピュータを組み合わせることによって,ブラソフ方程式を直接解き,宇...

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天の川銀河と局部銀河群における矮小銀河の観測を用いた,ダークマターの量子的な性質の探査

天の川銀河のようなハローにおける伴銀河(衛星銀河)の数は,ダークマターのモデルを識別する上で極めて重要な役割を果たします。特に,ある質量スケール以下で下部構造(サブストラ...

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Mapping the High-Redshift Universe Across Scales with the Lyman-alpha line

The Lyman-alpha emission line offers a powerful window into galaxies and their diffus...

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Quasi-periodic Eruption の早期段階進化

Quasi-Periodic Eruption (QPE) は, 系外銀河の中心付近で X 線の光度曲線が準周期的にバーストを起こす現象である。バースト間隔は数時間から数...

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相対論的Godunov SPH 法による高密度天体からの高速噴流の解析

活動銀河核のジェットやガンマ線バーストといった天文現象において,相対論的噴流現象が広く観測されている。しかし,これらの噴流を駆動する加速機構については,未だに解明が十分で...

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銀河系中心領域の特異分子雲に着目したブラックホール探査

銀河系中心核から半径約200 pc以内の領域はCentral Molecular Zone (CMZ)と呼ばれ,銀河円盤部に比べて高温・高密度かつ乱流が卓越した分子ガスが...

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Dark matter signatures in/from the Universe

Dark matter (DM) is a mysterious energy component of our Universe which occupies abou...

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宇宙大規模構造からの降着が引き起こす超大質量星・ブラックホール形成

超大質量ブラックホール(SMBH)は,10^6-10 太陽質量(Msun)の超巨大ブラックホールである。これらは銀河の中心に普遍的に存在することが知られ,このような大質量...

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Spatial and spectral variation of the 12CO(J=2-1)/12CO(J=1-0) line ratio in nearby galaxies...

We present 12CO(J = 1 – 0) mapping observations over ∼1/2 of the optical disk of 12 n...

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天体形成研究会2024

この研究会は,広い視点で天体の形成に関わる理論的研究と観測の現状についての情報の共有と意見交換を行う機会を設けるものです。 また,本研究室内で学位論文を控えている学生の...

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ブラックホール大研究会
~星質量から超巨大ブラックホールまで~

一般相対性理論の予言から約100年,ついにブラックホールの存在が確たるものとなりました。重力波の検出によって恒星質量ブラックホールの存在が,EHTによる撮像によって超巨大...

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天体形成研究会2023

この研究会は,広い視点で天体の形成に関わる理論的研究と観測の現状についての情報の共有と意見交換を行う機会を設けるものです。 また,本研究室内で学位論文を控えている学...

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ブラックホールジェット・降着円盤・円盤風研究会 2023

ブラックホールの存在が確たるものとなった現在でも,降着円盤やジェット,円盤風の構造や物理メカニズムは未解明である。問題を解決するには,EHTやIXPE,XRISM等による...

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最新の研究成果

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Tracking Star-forming Cores as Mass Reservoirs in Clustered and Isolated Regions Using Numerical Passive Tracer Particles

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Cold gas bubble inflated by a low-luminosity radio jet

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Detection of the [O I] 63 μm emission line from the z = 6.04 quasar J2054-0005

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The structure of the stellar halo of the Andromeda galaxy explored with the NB515 for Subaru/HSC - I. New insights on the stellar halo up to 120 kpc

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Survey of non-thermal electrons around supermassive black holes through polarization flips

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Impact of the Lyα radiation force on super-Eddington accretion on to a massive black hole