筑波大学宇宙理論研究室は,宇宙の大規模構造,銀河,ブラックホール,星,惑星など宇宙物理の広い分野をカバーしているユニークな研究室です。近年では,生命の起源や計算医学などの分野横断テーマにも積極的に取り組んでいます。7名の教員に研究員,学生を含めて総勢約50名が在籍しており,日本最大規模の宇宙理論研究室となっています。沢山の仲間といろいろな研究テーマに触れて,刺激的な研究生活を送りたい学生にとっては非常に良い環境です。もちろん,個人的な好奇心の赴くままに指導教員と相談しながら一つのテーマをとことん掘り下げたいという人も歓迎です。
本研究室の特色は,最新のスーパーコンピュータを用いた大規模シミュレーションを研究の主軸にしているところです。場合によっては,世界初となる計算コードを自ら開発して,オリジナルなシミュレーションを行います。特に,宇宙理論研究室が所属する計算科学研究センターでは,常に新しいスーパーコンピュータを開発しています。それらを優先的に使って研究に生かせるのも本研究室の大きな強みです。宇宙の天体や構造に興味がある,学んできた物理を宇宙を対象に使ってみたい,大規模数値シミュレーションをやってみたい,どのような動機でも熱意を持って研究に取り組む学生は歓迎します。
一緒に世界一のシミュレーションに挑戦してみませんか?
研究室では随時研究室訪問や質問などを受け付けています。研究室メンバーのページを見て,興味のある研究を行っている教員に気軽にコンタクトを取って下さい。
修士号を取得後に社会に出る場合は,一般企業,国家公務員などさまざまです。博士後期課程に進学を希望する場合は,進学試験を受けて合格する必要があります。博士号の取得後は,一般企業へ行くか,研究者を目指します。企業の職務内容としては,システムエンジニア,衛星開発,自動車開発,ITコンサルタントなど多岐に渡っています。研究者を目指す場合,学術振興会特別研究員,研究所のフェロー,科研費研究員など,任期付きのポストに応募することになります。
修士1年:研究がスタートします。最初は論文を読んだり,関連する物理素過程を学びます。その後,徐々にオリジナルな研究に向かって数値シミュレーションや解析などを始めます。平行して,大学院の授業や週1-2回の輪講ゼミ,定例の研究室コロキウムに参加します。
修士2年:輪講ゼミ,定例の研究室コロキウムに参加しつつ,修士論文完成に向けて研究に専念します。また,自身の研究成果を天文学会や国内外の研究会で発表します。
博士後期課程: 研究,研究,研究です。学会,研究会で頻繁に発表し,国内外のいろいろな研究者と議論をして研究を発展させていきます。また,筆頭著者として査読付き雑誌へと論文を投稿します。研究者として自立していくために,研究テーマを模索したり,研究計画を立てて,研究をまとめていく力を養います。
上記に加えて,研究室では新歓バーベキュー,合宿形式の研究会,忘年会,定期的な飲み会,送別会など交流のためのさまざまなイベントが企画されています。
最後に,本研究室の大学院に入学後は,4月中に指導教員を決め,研究を開始します。大学院生は研究のお手伝いをするのでは無く,自身のオリジナルな研究テーマについて,主体的に研究を進める事が求められます。指導教員は共同研究者という位置づけです。始めは大変ですが,熱意を持って取り組めば,非常にエキサイティングな研究生活が送れるでしょう。時には行き詰まる事もあるかもしれませんが,その時は研究室の教員,研究員,先輩方が全力でサポートします。