つくば宇宙フォーラム

第68

生体有機分子のテラヘルツ吸収および放射光円二色性分光測定

Image

高橋 淳一 氏

大阪大学レーザーエネルギー学研究センター

アミノ酸およびアミノ酸前駆分子のキラル結晶について,テラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS),および,真空紫外域の放射光円二色性分光法(SR-CD)を用いた測定により,これらの分子の光学活性に関する情報を得た。この結果から,地球上生体有機分子における非対称性(ホモキラリティ)の起源をアストロバイオロジー的観点から議論するとともに,実際の宇宙電波観測によるキラル分子検出の可能性を探る。 ...

第67

宇宙メーザーの観測による銀河距離の決定

Image

中井 直正 氏

筑波大学 宇宙観測研究室

低光度AGN(2型セイファートやLINER)にある巨大質量ブラックホールの周囲を回転しているメーザー円盤の構造を水蒸気メーザーのVLBI観測で求め,円盤の加速度(速度変化)を単一鏡観測で測定してこれらを組み合わせると,銀河までの距離を決定することができる。これは幾何学的な原理で銀河までの距離を直接に求める方法である。最初はNGC 4258(M106)に適用されたが,その後他の銀河にも適用され,銀河距離からハッブル定数の推定もなされている。本講演ではこの方面の最近の研究の状況を報告する。 ...

第66

CO imaging study of merger remnants

Image

植田 準子 氏

国立天文台

According to the classical scenario of galaxy evolution, a galaxy merger results in a formation of the spheroid-dominated early-type galaxy. Contrary to this scenario, recent simulations that include more realistic gas physics have shown that not al...

第65

宇宙大規模構造におけるニュートリノのVlasov-Poissonシミュレーション

Image

吉川 耕司 氏

筑波大学 宇宙理論研究室

素粒子の標準模型では質量が0となっているニュートリノが質量を持つことがニュートリノ振動の検出から明らかになっているが,その質量の絶対値と質量を持つ機構はいまだに不明である。一方,宇宙大規模構造の観測からニュートリノの質量を測定する手段が提唱されており,次世代の銀河の赤方偏移探査によってニュートリノ質量を測定できる可能性がある。 本講演では,ニュートリノの質量についての現在の理解をレビューしたあと,ニュートリノが宇宙大規模構造形成に及ぼす影響をこれまでのN体シミュレーションとは異なる手法である,...

第64

The environments of giant Ly-alpha blobs, traced by wide-field Ly-alpha imaging

Image

斎藤 智樹 氏

宇宙線研究所

空間的に大きく広がった Ly-alpha 輝線ガス雲,いわゆる Ly-alpha Blob (LABs) は, 大執拗銀河の形成・進化初期段階における周辺環境との激しい相互作用の現場である。 この相互作用の相手である周辺環境を観測することで,明るい LABs がどういった環境に 存在するか,相互作用がどれほどの範囲に及んでいるか,等を推定することができる。 我々はこうした既知の大規模な LABs に対して,その環境を定量化するための系統的な観測を, すばる/Suprime-Cam を用いて行っ...

第63

回転駆動型パルサー磁気圏の粒子加速機構

Image

和田 智秀 氏

筑波技術大学

回転駆動型パルサーは高速で自転する中性子星である。特に若いパルサーからは自転周期でガンマ線のパルスと周囲に広がる広大なシンクロトロン星雲が観測される。このため,パルサーは我々の銀河におけるプラズマの加速源として着目されているがその粒子加速機構は理解されていない。我々は大局的な磁気圏構造についての粒子シミュレーションを行うことで加速機構について調査した。磁気圏内で起こる電子陽電子対生成が,粒子のアウトフローを持つ定常磁気圏を形成する上で重要であることがわかった。この解は現象論的に支持されている中...

第62

銀河における星間ガスの進化と星形成の観測的研究

Image

久野 成夫 氏

筑波大学 宇宙観測研究室

銀河において星間ガスからどのように星が生まれてくるのか,そのメカニズムを理解するために,星形成の直接の材料となる分子ガスの観測が非常に重要となる。 我々のグループでは,野辺山45m鏡,ASTE,野辺山ミリ波干渉計,ALMAを用いて,近傍銀河の分子ガスの観測を行い,分子ガスと星形成の関係についての研究を進めてきた。 近年では,観測装置の性能向上によって,近傍銀河を巨大分子雲(GMC)スケールの分解能で観測することも可能となってきており,GMCの進化過程も見えてきている。 今回は,最近の成果(...

第61

微惑星形成と原始惑星系円盤の乱流

Image

奥住 聡 氏

東京工業大学

微惑星の形成は惑星形成における最大の謎の1つである。 微惑星とはキロメートル超級の固体天体であり,原始惑星系円盤に含まれる固体微粒子(ダスト)から何らかの過程を経て形成されるものと考えられている。 これまでに提案されてきた微惑星形成のシナリオは,(1)ダストの付着合体,(2)ダストの濃集を経由した自己重力収縮,あるいはそれらを組み合わせたものに大別できる。 これらのシナリオのどれが最も現実的かを明らかにするためには,ダストのメカニクス(ダスト集合体の衝突破壊強度)およびダイナミクス(円盤内での...

第60

銀河スケールのダークマターハローの構造及び銀河の形成・進化

Image

森 正夫 氏

筑波大学 宇宙理論研究室

現在宇宙の構造形成に関する標準パラダイムなっているコールドダークマターシナリオであるが,観測結果との間でいくつか深刻な矛盾が指摘されている。 我々のグループでは,銀河スケールのコールドダークマターハローのユニバーサルプロファイルと観測との矛盾やその検証作業,観測によって得られたハローの経験則等の研究を行ってきた。 本研究ではそれらの研究総括と今後の研究の計画と展望について議論する。 ...

第68

Image

生体有機分子のテラヘルツ吸収および放射光円二色性分光測定

高橋 淳一 氏

大阪大学レーザーエネルギー学研究センター

アミノ酸およびアミノ酸前駆分子のキラル結晶について,テラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS),および,真空紫外域の放射光円二色性分光法(SR-CD)を用いた測定により,これらの分子の光学活性に関する情報を得た。この結果から,地球上生体有機分子における非対称性(ホモキラリティ)の起源をアストロバイオロジー的観点から議論するとともに,実際の宇宙電波観測によるキラル分子検出の可能性を探る。 ...

平成27年 3月   10 : 00     アミノ酸
第67

Image

宇宙メーザーの観測による銀河距離の決定

中井 直正 氏

筑波大学 宇宙観測研究室

低光度AGN(2型セイファートやLINER)にある巨大質量ブラックホールの周囲を回転しているメーザー円盤の構造を水蒸気メーザーのVLBI観測で求め,円盤の加速度(速度変化)を単一鏡観測で測定してこれらを組み合わせると,銀河までの距離を決定することができる。これは幾何学的な原理で銀河までの距離を直接に求める方法である。最初はNGC 4258(M106)に適用されたが,その後他の銀河にも適用され,銀河距離からハッブル定数の推定もなされている。本講演ではこの方面の最近の研究の状況を報告する。 ...

平成27年 1月   13 : 30     活動銀河核 , メーザー
第66

Image

CO imaging study of merger remnants

植田 準子 氏

国立天文台

According to the classical scenario of galaxy evolution, a galaxy merger results in a formation of the spheroid-dominated early-type galaxy. Contrary to this scenario, recent simulations that include more realistic gas physics have shown that not al...

平成26年 12月   13 : 30     巨大ブラックホール , 銀河進化 , , 銀河の衝突合体
第65

Image

宇宙大規模構造におけるニュートリノのVlasov-Poissonシミュレーション

吉川 耕司 氏

筑波大学 宇宙理論研究室

素粒子の標準模型では質量が0となっているニュートリノが質量を持つことがニュートリノ振動の検出から明らかになっているが,その質量の絶対値と質量を持つ機構はいまだに不明である。一方,宇宙大規模構造の観測からニュートリノの質量を測定する手段が提唱されており,次世代の銀河の赤方偏移探査によってニュートリノ質量を測定できる可能性がある。 本講演では,ニュートリノの質量についての現在の理解をレビューしたあと,ニュートリノが宇宙大規模構造形成に及ぼす影響をこれまでのN体シミュレーションとは異なる手法である,...

平成26年 11月   15 : 00     ブラソフ・ポアソンシミュレーション , 数値計算
第64

Image

The environments of giant Ly-alpha blobs, traced by wide-field Ly-alpha imaging

斎藤 智樹 氏

宇宙線研究所

空間的に大きく広がった Ly-alpha 輝線ガス雲,いわゆる Ly-alpha Blob (LABs) は, 大執拗銀河の形成・進化初期段階における周辺環境との激しい相互作用の現場である。 この相互作用の相手である周辺環境を観測することで,明るい LABs がどういった環境に 存在するか,相互作用がどれほどの範囲に及んでいるか,等を推定することができる。 我々はこうした既知の大規模な LABs に対して,その環境を定量化するための系統的な観測を, すばる/Suprime-Cam を用いて行っ...

平成26年 10月   13 : 30     ライマン・アルファ・ブロブ , ライマン・アルファ輝線天体
第63

Image

回転駆動型パルサー磁気圏の粒子加速機構

和田 智秀 氏

筑波技術大学

回転駆動型パルサーは高速で自転する中性子星である。特に若いパルサーからは自転周期でガンマ線のパルスと周囲に広がる広大なシンクロトロン星雲が観測される。このため,パルサーは我々の銀河におけるプラズマの加速源として着目されているがその粒子加速機構は理解されていない。我々は大局的な磁気圏構造についての粒子シミュレーションを行うことで加速機構について調査した。磁気圏内で起こる電子陽電子対生成が,粒子のアウトフローを持つ定常磁気圏を形成する上で重要であることがわかった。この解は現象論的に支持されている中...

平成26年 7月   13 : 30     パルサー , 粒子加速 , 可視化
第62

Image

銀河における星間ガスの進化と星形成の観測的研究

久野 成夫 氏

筑波大学 宇宙観測研究室

銀河において星間ガスからどのように星が生まれてくるのか,そのメカニズムを理解するために,星形成の直接の材料となる分子ガスの観測が非常に重要となる。 我々のグループでは,野辺山45m鏡,ASTE,野辺山ミリ波干渉計,ALMAを用いて,近傍銀河の分子ガスの観測を行い,分子ガスと星形成の関係についての研究を進めてきた。 近年では,観測装置の性能向上によって,近傍銀河を巨大分子雲(GMC)スケールの分解能で観測することも可能となってきており,GMCの進化過程も見えてきている。 今回は,最近の成果(...

平成26年 6月   13 : 30     星形成 , 巨大分子雲 , 電波観測
第61

Image

微惑星形成と原始惑星系円盤の乱流

奥住 聡 氏

東京工業大学

微惑星の形成は惑星形成における最大の謎の1つである。 微惑星とはキロメートル超級の固体天体であり,原始惑星系円盤に含まれる固体微粒子(ダスト)から何らかの過程を経て形成されるものと考えられている。 これまでに提案されてきた微惑星形成のシナリオは,(1)ダストの付着合体,(2)ダストの濃集を経由した自己重力収縮,あるいはそれらを組み合わせたものに大別できる。 これらのシナリオのどれが最も現実的かを明らかにするためには,ダストのメカニクス(ダスト集合体の衝突破壊強度)およびダイナミクス(円盤内での...

平成26年 5月   13 : 30     惑星形成 , 原始惑星系円盤 , 乱流 , 磁気回転不安定性
第60

Image

銀河スケールのダークマターハローの構造及び銀河の形成・進化

森 正夫 氏

筑波大学 宇宙理論研究室

現在宇宙の構造形成に関する標準パラダイムなっているコールドダークマターシナリオであるが,観測結果との間でいくつか深刻な矛盾が指摘されている。 我々のグループでは,銀河スケールのコールドダークマターハローのユニバーサルプロファイルと観測との矛盾やその検証作業,観測によって得られたハローの経験則等の研究を行ってきた。 本研究ではそれらの研究総括と今後の研究の計画と展望について議論する。 ...

平成26年 4月   13 : 30     暗黒物質 , 銀河ハロー

第68 生体有機分子のテラヘルツ吸収および放射光円二色性分光測定

高橋 淳一 氏(大阪大学レーザーエネルギー学研究センター)
平成27年 3月   10 : 00     アミノ酸

第67 宇宙メーザーの観測による銀河距離の決定

中井 直正 氏(筑波大学 宇宙観測研究室)
平成27年 1月   13 : 30     活動銀河核 , メーザー

第66 CO imaging study of merger remnants

植田 準子 氏(国立天文台)
平成26年 12月   13 : 30     巨大ブラックホール , 銀河進化 , , 銀河の衝突合体

第65 宇宙大規模構造におけるニュートリノのVlasov-Poissonシミュレーション

吉川 耕司 氏(筑波大学 宇宙理論研究室)
平成26年 11月   15 : 00     ブラソフ・ポアソンシミュレーション , 数値計算

第64 The environments of giant Ly-alpha blobs, traced by wide-field Ly-alpha imaging

斎藤 智樹 氏(宇宙線研究所)
平成26年 10月   13 : 30     ライマン・アルファ・ブロブ , ライマン・アルファ輝線天体

第63 回転駆動型パルサー磁気圏の粒子加速機構

和田 智秀 氏(筑波技術大学)
平成26年 7月   13 : 30     パルサー , 粒子加速 , 可視化

第62 銀河における星間ガスの進化と星形成の観測的研究

久野 成夫 氏(筑波大学 宇宙観測研究室)
平成26年 6月   13 : 30     星形成 , 巨大分子雲 , 電波観測

第61 微惑星形成と原始惑星系円盤の乱流

奥住 聡 氏(東京工業大学)
平成26年 5月   13 : 30     惑星形成 , 原始惑星系円盤 , 乱流 , 磁気回転不安定性

第60 銀河スケールのダークマターハローの構造及び銀河の形成・進化

森 正夫 氏(筑波大学 宇宙理論研究室)
平成26年 4月   13 : 30     暗黒物質 , 銀河ハロー
  1. 生体有機分子のテラヘルツ吸収および放射光円二色性分光測定, 高橋 淳一 氏(大阪大学レーザーエネルギー学研究センター)   平成27年 3月  
  2. 宇宙メーザーの観測による銀河距離の決定, 中井 直正 氏(筑波大学 宇宙観測研究室)   平成27年 1月  
  3. CO imaging study of merger remnants, 植田 準子 氏(国立天文台)   平成26年 12月  
  4. 宇宙大規模構造におけるニュートリノのVlasov-Poissonシミュレーション, 吉川 耕司 氏(筑波大学 宇宙理論研究室)   平成26年 11月  
  5. The environments of giant Ly-alpha blobs, traced by wide-field Ly-alpha imaging, 斎藤 智樹 氏(宇宙線研究所)   平成26年 10月  
  6. 回転駆動型パルサー磁気圏の粒子加速機構, 和田 智秀 氏(筑波技術大学)   平成26年 7月  
  7. 銀河における星間ガスの進化と星形成の観測的研究, 久野 成夫 氏(筑波大学 宇宙観測研究室)   平成26年 6月  
  8. 微惑星形成と原始惑星系円盤の乱流, 奥住 聡 氏(東京工業大学)   平成26年 5月  
  9. 銀河スケールのダークマターハローの構造及び銀河の形成・進化, 森 正夫 氏(筑波大学 宇宙理論研究室)   平成26年 4月