つくば宇宙フォーラム

第91

銀河における星形成則

Image

久野 成夫 氏

筑波大学 宇宙観測研究室

星形成の材料となる星間ガスの量と星形成率の間の関係(星形成則)は、シュミット(1959)以来、多くの研究がなされてきた。最近では、CO(1-0)より高励起の輝線を用いたり、より星形成との関係が深い高密度ガスのトレーサーを用いた星形成則なども調べられるようになってきた。しかしながら、まだその関係を完全に理解するには至っていない。我々もいくつかの観点から銀河の星形成則を調べてきたので、この分野のレビューとともにその結果も紹介する。 ...

第90

銀河スケールのダークマターハローのスケーリング則について

Image

森 正夫 氏

筑波大学 宇宙理論研究室

Cold dark matter (CDM)模型は、現在、宇宙の構造形成に関する標準的パラダイムなっている。しかしながら、1Mpcより小さなスケールにおいては、理論と観測結果との間でいくつかの不一致が指摘されている。 例えば、Missing satellite問題、Core-cusp問題、Too-big-to-fail問題等が観測と理論の深刻な矛盾として挙げられる。我々は、銀河スケールのCDMハローのユニバーサルプロファイルと観測との矛盾やその検証作業、CDMハローがもつスケーリング則について...

第89

分子雲スケールの星間分子組成

Image

渡邉 祥正 氏

筑波大学, 宇宙観測研究室

星間空間ではこれまで190種類以上の分子が発見されている。その星間分子の組成の時間変化(化学進化)を利用することで,銀河系内の星形成研究は大きく進展してきた。近年では,ALMAなどの観測装置の感度向上により,化学組成を用いた研究手法が近傍の銀河にも展開できるようになってきた。一方で,近傍銀河の観測では分子雲スケール(~10pc)以下の構造を空間的に分解して観測することは難しいため,系内天体のような化学進化の概念をそのまま適用できるのか自明ではない。そこで,本講演では,分子雲スケールで観測した際...

第88

連星の形成と質量降着

Image

釣部 通 氏

茨城大学

多くの星々が連星として生まれることが示唆されているが,その形成過程については,まだ理解されていない点が多い。本講演では重力不安定による分裂で連星が形成する過程について議論する。星は分子雲が重力収縮して生まれるが,分裂でできた原始連星の初期質量は典型的には木星程度の小さなものであり,最終的な質量はそれらが質量降着によって成長することで決まる。しかしながら,分裂片が複数ある場合には質量降着は競合的となり複雑である。講演ではこの質量降着過程について,連星の質量比の起源の解明を念頭に議論し,これまでに...

第91

Image

銀河における星形成則

久野 成夫 氏

筑波大学 宇宙観測研究室

星形成の材料となる星間ガスの量と星形成率の間の関係(星形成則)は、シュミット(1959)以来、多くの研究がなされてきた。最近では、CO(1-0)より高励起の輝線を用いたり、より星形成との関係が深い高密度ガスのトレーサーを用いた星形成則なども調べられるようになってきた。しかしながら、まだその関係を完全に理解するには至っていない。我々もいくつかの観点から銀河の星形成則を調べてきたので、この分野のレビューとともにその結果も紹介する。 ...

平成29年 7月   13 : 30     星形成 , , 分子ガス
第90

Image

銀河スケールのダークマターハローのスケーリング則について

森 正夫 氏

筑波大学 宇宙理論研究室

Cold dark matter (CDM)模型は、現在、宇宙の構造形成に関する標準的パラダイムなっている。しかしながら、1Mpcより小さなスケールにおいては、理論と観測結果との間でいくつかの不一致が指摘されている。 例えば、Missing satellite問題、Core-cusp問題、Too-big-to-fail問題等が観測と理論の深刻な矛盾として挙げられる。我々は、銀河スケールのCDMハローのユニバーサルプロファイルと観測との矛盾やその検証作業、CDMハローがもつスケーリング則について...

平成29年 6月   13 : 30     暗黒物質 , 矮小銀河
第89

Image

分子雲スケールの星間分子組成

渡邉 祥正 氏

筑波大学, 宇宙観測研究室

星間空間ではこれまで190種類以上の分子が発見されている。その星間分子の組成の時間変化(化学進化)を利用することで,銀河系内の星形成研究は大きく進展してきた。近年では,ALMAなどの観測装置の感度向上により,化学組成を用いた研究手法が近傍の銀河にも展開できるようになってきた。一方で,近傍銀河の観測では分子雲スケール(~10pc)以下の構造を空間的に分解して観測することは難しいため,系内天体のような化学進化の概念をそのまま適用できるのか自明ではない。そこで,本講演では,分子雲スケールで観測した際...

平成29年 5月   13 : 30     電波観測 , 分子雲
第88

Image

連星の形成と質量降着

釣部 通 氏

茨城大学

多くの星々が連星として生まれることが示唆されているが,その形成過程については,まだ理解されていない点が多い。本講演では重力不安定による分裂で連星が形成する過程について議論する。星は分子雲が重力収縮して生まれるが,分裂でできた原始連星の初期質量は典型的には木星程度の小さなものであり,最終的な質量はそれらが質量降着によって成長することで決まる。しかしながら,分裂片が複数ある場合には質量降着は競合的となり複雑である。講演ではこの質量降着過程について,連星の質量比の起源の解明を念頭に議論し,これまでに...

平成29年 4月   13 : 30     数値計算 , 流体力学 , 分子雲コアー
  1. 銀河における星形成則, 久野 成夫 氏(筑波大学 宇宙観測研究室)   平成29年 7月  
  2. 銀河スケールのダークマターハローのスケーリング則について, 森 正夫 氏(筑波大学 宇宙理論研究室)   平成29年 6月  
  3. 分子雲スケールの星間分子組成, 渡邉 祥正 氏(筑波大学, 宇宙観測研究室)   平成29年 5月  
  4. 連星の形成と質量降着, 釣部 通 氏(茨城大学)   平成29年 4月