つくば宇宙フォーラム

第122

分子雲衝突と機械学習

藤田 真司 氏

大阪府立大学


要旨

大質量星は星間物質及び銀河全体の物理的・化学的進化を考える上で非常に重要な存在である。その形成の鍵を握るのは母体である分子雲コアへの質量降着である。近年、希薄な星間ガスが分子雲コアを経て大質量星へと成長する主要な機構として、分子雲同士の超音速衝突による急激な圧縮が大きく注目されつつある。これまでに100天体近い領域で分子雲衝突の証拠が報告されており、それらは比較的小規模のもの (単一のOB型星) から大規模なもの (ミニスターバースト) まで多岐に渡る。本講演ではその一部についての観測的証拠を紹介する。一方、今や機械学習及び深層学習 (AI) はあらゆる分野において力を発揮するツールとして広く受け入れられている。我々はこれらの天文学への応用に積極的に取り組んでいる。進行中の Spitzer bubble の同定 AI や分子雲の Near-Far 距離識別 AI に関する研究について紹介したのち、今後の展望として分子雲衝突の同定 AI の構築に関して議論する。

Image