「超巨大ブラックホール研究推進連絡会」第2回ワークショップ
サイエンス・開催趣旨
昨年,超巨大ブラックホール研究の各種情報交換を行うためのコンソーシアムとして,「超巨大ブラックホール研究推進連絡会」Supermassive Black Hole Research Consortium (SMBH-REC) を立ち上げ,第1回のキックオフワークショップを愛媛大学で開催いたしました。本年は,高赤方偏移の巨大ブラックホール形成に焦点を当て,第2回のワークショップを開催いたします。
赤方偏移7を超えるクェーサーの発見は,1億太陽質量を超える巨大ブラックホールが8億年程度で誕生したことを示していますが,このような巨大ブラックホールが,どのように誕生したのかは明らかにされていません。この問題の解明には,宇宙論的天体形成の枠組みの中で,初代ブラックホール形成と原始銀河中の巨大ブラックホール成長を明らかにすることが必要です。本ワークショップでは,SMBHの起源と進化に関する観測と理論のレビュー,関連する招待講演をお願いしています。
レビュー講演
- (東京大学大学院理学系研究科 ):「SMBHの起源と進化:観測レビュー」
- (東北大学大学院理学研究科):「SMBHの起源と進化:理論レビュー」
招待講演
- 秋山 正幸(東北大学大学院理学研究科)
- 今西 昌俊(自然科学研究機構国立天文台,国立天文台ハワイ観測所)
- 上田 佳宏(京都大学 理学研究科 宇宙物理学教室)
- 大須賀 健(自然科学研究機構国立天文台)
- 柏川 伸成(自然科学研究機構国立天文台)
- 谷川 衝(理化学研究所)
- 谷口 義明(愛媛大学宇宙進化研究センター)
- 田村 陽一(東京大学大学院理学系研究科)
- 長尾 透(愛媛大学宇宙進化研究センター)
- 細川 隆史(東京大学大学院理学系研究科)
- 松岡 良樹(自然科学研究機構国立天文台)
重要な日時
- 2014年 9月 30日(火) :申し込み締め切り
- 2014年 11月 3日(月) :ワークショップ開会
- 2014年 11月 4日(火) :ワークショップ終了
プログラム
- レビュー講演:40 分 + 10 分
- 招待講演:20 分 + 10 分
- 一般講演:15 分 + 5 分
プログラムPDFダウンロード
1 日目( 11月 3日(月) )
9:00 ~ 10:30 | 第1セッション | 座長: 谷口 |
9:00 ~ 9:10 | はじめに | 梅村 雅之(筑波大学計算科学研究センター) |
9:10 ~ 10:00 | SMBHの起源と進化:観測レビュー | 河野 孝太郎 (東京大学大学院理学系研究科) |
10:00 ~ 10:30 | Subaru Wide-Field AGN Survey (SWANS) with HSC | 長尾 透(愛媛大学宇宙進化研究センター) |
10:30 ~ 10:50 | 休憩 | |
10:50 ~ 12:20 | 第2セッション | 座長: 谷口 |
10:50 ~ 11:20 | First quasar 検出への展望 | 柏川 伸成(自然科学研究機構国立天文台) |
11:20 ~ 11:50 | 宇宙最遠クエーサーの探索 | 松岡 良樹(自然科学研究機構国立天文台) |
11:50 ~ 12:20 | サブミリ波銀河は原始クェーサーの母銀河か? | 田村 陽一(東京大学大学院理学系研究科) |
12:20 ~ 13:30 | 昼食 | |
13:30 ~ 14:40 | 第3セッション | 座長: ワーグナー |
13:30 ~ 13:50 | 中間赤外線と可視光線を併用したAGN/銀河研究 | 鳥羽 儀樹(愛媛大学宇宙進化研究センター) |
13:50 ~ 14:20 | Starburst-AGN Connection viewed from HSC-SSP survey data | 谷口 義明(愛媛大学宇宙進化研究センター) |
14:20 ~ 14:40 | 準解析的モデルで探るAGNのクラスタリング | 大木 平(文教大学) |
14:40 ~ 15:00 | 休憩 | |
15:00 ~ 16:20 | 第4セッション | 座長: ワーグナー |
15:00 ~ 15:30 | X線観測によるSMBH進化の解明 | 上田 佳宏(京都大学 理学研究科 宇宙物理学教室) |
15:30 ~ 16:00 | 輻射磁気流体シミュレーションによるブラックホールの成長とフィードバックについて | 大須 賀健(自然科学研究機構国立天文台) |
16:00 ~ 16:20 | Ultra Fast Outflowのラインフォース駆動型円盤風モデル | 野村 真理子(国立天文台) |
16:20 ~ 16:40 | 休憩 | |
16:40 ~ 17:40 | 第5セッション | 座長: ワーグナー |
16:40 ~ 17:00 | 輻射フィードバック影響下のAGN近傍星間ガスの力学・化学構造 | 和田 桂一(鹿児島大学) |
17:00 ~ 17:20 | 6次元光子ボルツマン方程式によるブラックホール時空での輻射輸送シミュレーション | 高橋 労太(苫小牧工業高等専門学校) |
17:20 ~ 17:40 | 超大質量ブラックホールSgr A*のスピン測定を目指して | 西山 正吾(宮城教育大学) |
18:30 | 懇親会 | |
2 日目( 11月 4日(火) )
9:00 ~ 10:20 | 第1セッション | 座長: 富永 |
9:00 ~ 9:50 | SMBHの起源と進化:理論レビュー | 大向 一行(東北大学大学院理学研究科) |
9:50 ~ 10:20 | 初期宇宙での大質量星形成と巨大ブラックホールの起源 | 細川 隆史(東京大学大学院理学系研究科) |
10:20 ~ 10:40 | 休憩 | |
10:40 ~ 12:00 | 第2セッション | 座長: 富永 |
10:40 ~ 11:00 | 初期宇宙における巨大ブラックホールの種形成 | 鄭 昇明(東京大学宇宙理論研究室) |
11:00 ~ 11:20 | Direct Collapse BH形成に必要な紫外線強度のスペクトル依存性 | 杉村 和幸(東北大学大学院理学研究科) |
11:20 ~ 11:40 | 初期宇宙における超大質量星形成過程の計算 | 櫻井 祐也(東京大学理学系研究科物理学専攻) |
11:40 ~ 12:00 | 準解析的モデルによるクェーサー光度関数に関する研究 | 白方 光(北海道大学理学院) |
12:00 ~ 13:10 | 昼食 | |
13:10 ~ 14:20 | 第3セッション | 座長: 長尾 |
13:10 ~ 13:40 | 銀河中における巨大ブラックホールの合体と成長の研究 | 谷川 衝(理化学研究所) |
13:40 ~ 14:00 | ガスによる力学的摩擦を考慮した始銀河ブラックホールの合体過程の研究 | 田川 寛通(東京大学) |
14:00 ~ 14:20 | 位置天文観測衛星小型JASMINEによるブラックホール合体痕跡の観測 | 矢野 太平(国立天文台) |
14:20 ~ 14:40 | 休憩 | |
14:40 ~ 15:30 | 第4セッション | 座長: 長尾 |
14:40 ~ 15:10 | 赤外線観測で探る合体銀河中に埋もれた超巨大ブラックホール | 今西 昌俊(自然科学研究機構国立天文台,国立天文台ハワイ観測所) |
15:10 ~ 15:30 | ダストに隠された活動銀河核に適用可能なブラックホール質量測定法 | 峰崎 岳夫(東京大学) |
15:30 ~ 15:50 | 休憩 | |
15:50 ~ 17:10 | 第5セッション | 座長: 長尾 |
15:50 ~ 16:10 | ダストで包まれたブラックホールと銀河の共進化 | 花見 仁史(岩手大学人文社会科学部) |
16:10 ~ 16:40 | 活動的超大質量ブラックホール質量関数の宇宙論的進化 | 秋山 正幸(東北大学大学院理学研究科) |
16:40 ~ 17:10 | 議論・閉会の辞 | 梅村 雅之(筑波大学計算科学研究センター) |
懇親会
- 串焼 すぎうら
- 11月 3日(月)
- 18:30
- 18:00にCCSからレストランまでシャトルバスが出ます。
昼食
Science Organizing Committee
- 梅村雅之(筑波大)
- 谷口義明(愛媛大)
- 冨永望(甲南大)
- 長尾透(愛媛大)
Local Organizing Committee
- 梅村雅之(筑波大)
- ワーグナー アレックス(筑波大)
アルバム
全写真ハイレズ (zip)