大須賀グループの研究テーマ

ブラックホール降着円盤&ジェット

ブラックホールが物質を吸い込むとき何が起こるのでしょうか? これは未だ解決されていない大問題の一つです。 ブラックホールの重力に引きつけられた物質は、ブラックホールの周囲を公転しながら徐々にブラックホールに近づき、 吸い込まれていきます。こうした落下する物質によって形成される円盤状の構造がブラックホール降着円盤です。 降着円盤では重力エネルギーが解放され、強力な放射が発生します。 光速に匹敵する速度で物質が噴出する可能性もあり、これはブラックホールジェットと呼ばれています。 こうしたブラックホール周囲の強重力場中でのダイナミクスを解明するために必要となるのが、 一般相対論的輻射磁気流体力学シミュレーションです(下図左参照)。 我々は、最新のスーパーコンピュータシミュレーションを駆使し、 ブラックホール降着円盤とジェットについて理論的に研究しています.

ブラックホール天体の放射特性

電波からX線に至る幅広い波長の電磁波を発することがブラックホール天体の観測的特徴の一つです。 降着円盤から紫外線や軟エックス線、ジェットから電波が放射され、 高エネルギー電子との衝突によって硬エックス線が生成されると予想されていますが、 詳しいことはまだわかっていません。 また、短時間で変動することも報告されていますが、その原因も謎に包まれています. ブラックホール天体の複雑な放射の生成メカニズムを解明することは、 理論モデルと観測データを比較するためにも必要なことであり、 ブラックホール宇宙物理学の最重要課題の一つとなっています。 我々は、独自に開発した一般相対論的輻射輸送計算コードを用い、 ブラックホール天体の放射特性を調べています(下図右参照)。

巨大ブラックホール形成論

銀河の中心には太陽の数百万倍から数十億倍もの質量を持つ巨大ブラックホールが潜んでいます。 その形成メカニズムは謎に包まれていますが、 少なくとも138億年かけてゆっくり成長するシナリオは棄却されます。 誕生からわずか数億年の宇宙に既に存在することが判明しているからです。 問題を解決する可能性のある高速成長メカニズムのひとつが、 降着円盤を通じたブラックホールへの物質の落下です。 この場合、ブラックホール降着円盤で生じる放射やジェットが 星や銀河の進化に甚大な影響を与えてきたと期待されます。 実際、巨大ブラックホールの成長と銀河の進化には何らかの相関があったことが示唆されています。 巨大ブラックホールはどのように作られたのか、星や銀河進化との関係はなにか、 我々は、理論的アプローチで巨大ブラックホール形成の謎に迫っています。

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(左)ブラックホール降着円盤の一般相対論的輻射磁気流体力学シミュレーション. 光速に匹敵する速度でジェットが吹き出す. 細い線は磁力線を示す (高橋博之氏提供).
(右)一般相対論的輻射輸送計算で再現したブラックホールシャドウ. 青いリングの中心にブラックホールが潜む(川島朋尚氏提供).

グループメンバー/主な共同研究者

大須賀 健(教授)
朝比奈 雄太 (CCS研究員)
小川 拓未(富岳研究員)
荻原 大樹(学振研究員)
井上 壮大 (D1)
内海 碧人 (D1)
高橋 幹弥 (D1)
尾形 絵梨花 (M2)
武者野 拓也 (M2)
植松 正揮 (M1)
大野 翔大 (M1)
人見 拓也 (M1)
島田 悠愛 (B4)
竹田 麟太郎 (B4)
竹林 晃大 (B4)

高橋 博之 氏(駒澤大学)
野村 真理子 氏(呉工業高等専門学校)
川島 朋尚 氏(東京大学宇宙線研究所)
京都大学 宇宙物理教室 嶺重グループのみなさん
千葉大学 宇宙物理学研究室 松元グループのみなさん

過去の学位論文

修士論文

▸ 一般相対論的輻射輸送・輻射磁気流体力学計算による超臨界中性子星降着流の構造の解明,井上壮大
▸ 一般相対論的輻射磁気流体シミュレーションによるカー・ブラックホール周りの超臨界降着円盤の解明,内海碧人
▸ Ray-tracing法に基づく一般相対論的輻射輸送コードの開発,高橋幹弥
▸ Dusty-gasの輻射重力源へのHoyle-Lyttleton降着; 輻射場の非球対称性と減光の効果,細谷亮太朗

卒業論文

▸ 一般相対論的輻射輸送計算によるブラックホールへ落下するガスの放射特性の研究, 人見拓也
▸ 中性子星への超臨界降着柱モデルによる超高光度X線源のX線パルスの計算, 井上壮大
▸ 円盤風の噴出による降着円盤の構造の変化, 荻野圭那子

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