科学雑誌 Newton 2026年5月号(2026年3月26日発売)掲載の特集
「アンドロメダ銀河の歩き方」で監修を担当しました。
私たちに最も近い巨大銀河、アンドロメダ銀河。
その内部には、ダークマターに支配された構造や、
ブラックホールの活動、銀河衝突の痕跡など、
多くの謎と神秘が刻まれています。
本特集では、最新の観測と理論に基づき、アンドロメダ銀河の構造と進化を多角的な視点から捉え、
その全体像を一般読者にも分かりやすく解説しています。
2025年8月18日、大阪・関西万博「わたしとみらい・つながるサイエンス展」にて、 山口未沙(当時D1)さんが研究発表を行いました。 テーマは、アンドロメダ銀河における過去の銀河衝突と、 それによって形成された巨大ストリームおよびハロー構造の起源です。 数値シミュレーションを通じて、観測される複雑な構造がどのような初期条件から生じるのかを再現し、 銀河進化のダイナミクスを可視化しました。
2025.8.18 の Activities 記事に対応しています。該当箇所は 5:44:13 頃です。
コールドダークマター仮説は、多数のダークマターサブハローの存在を予測します。 しかし、それらの多くは観測されていません。 本研究では、恒星ストリームに残る微細構造に着目し、 目に見えないダークマターの痕跡を探ります。 サブハローが通過した際に生じるギャップや歪みを解析することで、 暗黒物質の分布と性質に迫る新たな手法を提示します。
アンドロメダ銀河の周囲には、巨大な恒星ストリームやシェル構造など、 銀河衝突の痕跡と考えられる大規模構造が存在します。 本研究では、これらの構造がどのような衝突によって形成されたのか、 そして暗黒物質がどのように関与したのかを明らかにします。 特に、衝突した衛星銀河に付随する暗黒物質ハローの質量分布が、 ストリームの形状や空間分布をどのように決定するのかに着目します。
おおぐま座の方向、約1200万光年先に広がるM81銀河群では、銀河同士の重力相互作用により、 銀河外縁にまで及ぶ複雑なガスと恒星の構造が形成されています。 本研究では、この環境で見つかった若い星団や矮小銀河候補が、 既存銀河から引き剥がされたものか、それとも銀河間空間で新たに形成されたものかという問いに迫ります。 観測と理論を統合し、潮汐によって引き延ばされたガス中での星形成条件を検証することで、 銀河外における星形成の可能性と、その物理過程を明らかにします。
金田優香(当時M2)さんがIAU Symposium 379に参加した際のインタビューです。 近傍矮小銀河の観測が示すコア状分布と、 コールドダークマター模型が予測するカスプ状分布の不一致、 いわゆるカスプ=コア問題について解説しています。 本研究は、暗黒物質の性質だけでなく、 バリオン物理がハロー構造に与える影響を理解する上でも重要な課題です。
2024.7.2 の Activities 記事に対応しています。該当箇所は 8:35–10:14 頃です。