第三回「計算科学による新たな知の発見・統合・創出」シンポジウム
PACS-CSシステムと計算科学

◆ シンポジウム
日程: 2007年9月3日(月)〜4日(火)
会場: 筑波大学計算科学研究センター ワークショップ室
アクセス: アクセス情報, 付近の宿泊施設
参加費用: 参加無料
参加登録: シンポジウムの事前参加受付は締め切りました。以降は当日会場にて受付を行います。
問合せ先: symposium2007 [at] ccs.tsukuba.ac.jp
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◆ 懇親会
日程: 2007年9月3日(月) 18:40から
会場: 大学会館1Fレストラン
参加費用: 3,000円
参加登録: シンポジウム参加登録フォームからご登録ください。

開催主旨

超高性能計算機システムの上で大規模なシミュレーションを行うことにより、従来成し得なかった様々なサイエンスを実現する計算科学(Computational Science)は、いよいよその規模を拡大し、各種分野における成果が挙がりつつあります。筑波大学計算科学研究センターでは、平成17年度〜19年度の3ヵ年に渡り、文部科学省特別教育研究経費による「計算科学による新たな知の発見・統合・創出」プロジェクトを推進してまいりました。本センターは、計算科学の諸分野と計算機科学の研究者が共同して行う計算科学の先端的かつ学際的な研究を大きな特徴としており、このプロジェクトでは2560ノードを持つ国産最大の高性能超並列クラスタシステムPACS-CS (Parallel Array Computer System for Computational Sciences)の研究開発と、これを用いた各種先端的計算科学アプリケーションの開発と運用が進められています。本年度は本プロジェクトの最終年度に当たり、PACS-CSシステムはフルシステムによる運用を開始し、素粒子物理学・物性物理学を始めとする各種計算科学アプリケーションのプロダクトランが実施され、大規模計算科学シミュレーションに基づく各種成果が現れ始めています。

本センターでは、プロジェクトの最終年度にあたり、『第三回「計算科学による新たな知の発見・統合・創出」シンポジウム 〜PACS-CSシステムと計算科学〜』と題した2日間のシンポジウムを開催いたします。本シンポジウムでは、PACS-CSの研究開発と各種アプリケーションの開発及び運用による研究成果を発表するとともに、本センター研究者による計算科学及び計算機科学両面からの成果発表だけでなく、各種分野における国内外の著名な第一線研究者の招待講演を行い、システムと応用の間の縦断的な議論及び各種計算科学応用間の横断的な議論を通じた学際的な意見交換を行うことを目的とするものです。

プログラム

第一部:PACS-CS完成記念式典 (9/3 09:30-10:10)

  • 学長挨拶 岩崎洋一(筑波大学学長)
  • 来賓挨拶(文部科学省学術機関課)
  • PACS-CS披露

第二部:シンポジウム第1日目(9/3 10:10-18:25)

開会挨拶  [進行:朴泰祐(筑波大学システム情報工学研究科)]
10:10-10:20宇川 彰(筑波大学学長特別補佐)
セッション1:「地球環境」(10:20-12:05)  [座長:田中博(筑波大学生命環境科学研究科)]
10:20-11:05招待講演:
富田浩文(海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センター)
「全球雲解像大気モデルNICAMを用いた熱帯対流集団のシミュレーション」
11:05-11:35講演:
日下博幸(筑波大学)
「気象モデルWRFを用いた都市気候の数値シミュレーション」
11:35-12:05講演:
北川博之(筑波大学)
「気象予報データGPV/JMAアーカイブの概要と今後の展開」
昼食 (12:05-13:05)
セッション2:「高性能計算システム」(13:05-15:20)  [座長:佐藤三久(筑波大学システム情報工学研究科)]
13:05-14:05招待講演:
Tommy Minyard (University of Texas at Austin)
“Beginning the Transition from Terascale to Petascale Computing ? Deployment of the first 1/2 Petaflop System”
14:05-14:35講演:
朴泰祐(筑波大学)
「超並列クラスタPACS-CSの概要」
14:35-15:20招待講演:
石川裕(東京大学)
「ペタスケールスパコン時代に向けてのシステム研究・開発・運用」
休憩(15:20-15:40)
セッション3:「素粒子物理学」(15:40-18:25)  [座長:金谷和至(筑波大学数理物質科学研究科)]
15:40-16:40招待講演:
Norman Christ (Columbia University)
“Low Energy QCD, Chiral Symmetry and Petaflops”
16:40-17:10講演:
藏増嘉伸(筑波大学)
「現実的なクォーク質量における格子QCD計算」
17:10-17:55招待講演:
中村純(広島大学)
「極限状態の量子色力学 − 数値シミュレーションの挑戦」
17:55-18:25講演:
吉江友照(筑波大学)
「格子QCD計算の将来像:ペタフロップス計算機からグリッドまで」
懇親会(18:40〜)

第三部:シンポジウム第2日目(9/4 09:30-18:00)

セッション4:「宇宙物理学」(09:30-11:15)  [座長:朴泰祐(筑波大学システム情報工学研究科)]
09:30-10:15招待講演:
和田桂一(国立天文台)
「国立天文台天文シミュレーションプロジェクト」
10:15-10:45講演:
梅村雅之(筑波大学)
「融合型並列計算機FIRSTによる計算宇宙物理学の展開」
10:45-11:15講演:
吉川耕司(筑波大学)
「天文シミュレーションにおけるHigh Performance Computing」
PACS-CS見学会(11:15-11:45)
昼食(11:45-12:45)
セッション5:「分子進化」(12:45-14:00)  [座長:橋本哲男(筑波大学生命環境科学研究科)]
12:45-13:30招待講演:
西原秀典(東京工業大学)
「全ゲノム情報を利用した哺乳類の分子系統」
13:30-14:00講演:
稲垣祐司(筑波大学)
「Multigene phylogenetic analyses: Not like playing LEGO」
セッション6:「物質と生命」(14:00-17:50)  [座長:押山淳(筑波大学数理物質科学研究科)]
14:00-15:00招待講演:
荻津格(Lawrence Livermore National Laboratory)
「第一原理計算による知の発見の一例:単元素物質(ヘリウムを除く) の基底状態は常に完全結晶か?」
休憩(15:00-15:20)
15:20-16:05招待講演:
立花明知(京都大学)
「Rigged QED 理論に基づく化学結合の表現」
16:05-16:35講演:
岩田潤一(筑波大学)
「実空間密度汎関数法による大規模第一原理計算」
16:35-17:20招待講演:
高田俊和(理化学研究所)
「次世代スーパーコンピュータが拓く計算化学の新世界」
17:20-17:50講演:
矢花一浩(筑波大学)
「電子励起ダイナミクスの第一原理シミュレーション」
閉会挨拶
17:50-18:00佐藤三久(筑波大学計算科学研究センター長)