ようこそ、大谷・萩原研へ!
我々の研究室では、第一原理電子状態計算を用いて物質の表面・界面のシミュレーションを行なっています。
私たちは日々、科学技術を応用した道具を利用して生活しています。例えば、コンピュータや携帯電話を制御するための半導体デバイス、それらを駆動するためのエネルギー源となる蓄電池・燃料電池で用いられるエネルギー関連デバイスなどがあります。これらの道具を高機能化・長寿命化するためには物質科学的な知見が必要となります。
これらのデバイスは様々な材料の組み合わせでできており、多くの場合はその材料となる物質の表面や異なる物質の界面がその機能発現に関係しています。表面・界面という結晶中の対称性が敗れた反応場で起こる原子と電子が織りなす複雑な物理現象がまさにデバイスの性質を決めているのです。
表面・界面で生じる機能には、デバイスにとって有利にはたらく機能(触媒作用、保護膜形成など)もあれば不利にはたらく機能(腐食、表面被毒など)もあります。しかし、表面・界面における微視的な物理現象を直接観測して何が起こっているかを知ることは容易ではありません。したがって、より良いデバイスの設計・開発のためには、信頼性の高い微視的理論に基づいた研究が欠かせません。そこで私たちの研究室では、第一原理電子状態計算に基づく独自の物性シミュレーション手法を活用して物質表面・界面で起こる物理現象を理論的に解明する研究を行なっています。
学部生・大学院生の方へ
私たちが対象とする表面・界面の物理現象は、学科で学ぶ量子力学、熱・統計力学、電磁気学などに加えて、表面物理学や電気化学など学問分野を跨いだ広範な知識を必要とします。これまで学んだ知識をもとに物質科学の世界で活躍してみたい方はぜひご一報下さい。