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諏訪 多聞氏(筑波大学 宇宙理論物理研究室)
「FIRST による第一世代星形成過程シミュレーション」

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宇宙で最初に形成される星について、 Bromm et al. (2002) や
Yoshida et al. (2006) の計算においては 100Mo 以上の大質量星が
形成されることが示唆されている。
一方で Nakamura & Umemura (2001) によれば第一世代星として比較的小質量の星が
形成される可能性も示されており、その初期質量分布がどのようなもので
あるかはいまだ明らかではない。
そこで我々は FIRST を用いて第一世代星の形成過程について、高分解能のシ
ミュレーションを行った。
第一世代星形成において母天体となる分子雲が分裂を起こすかどうかには小ス
ケールでの密度揺らぎが重要な役割を果たすと考えられる事から、バリオンの質
量解像度にして約 0.03Mo の初期揺らぎを計算領域全体に実現した。
本発表ではこの計算を元に、密度ピークにおける不安定の成長について議論する。

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