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中井 直正氏(筑波大学 宇宙観測研究室)
「AGNの水メーザー円盤による銀河距離の新測定法」

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銀河の距離を測定することは銀河の物理量を求めるために必須で
あるが、一般には容易ではない。現在最も確実な方法と考えられ
ているのはセファイドの周期ー光度関係を用いるものであるが、
そのゼロ点を何かで較正する必要がある。
我々はNGC4258の中心核で水メーザー円盤と巨大質量ブラック
ホールの研究をしていたときに、その副産物としてこのメーザー
円盤を使うと銀河までの距離が測定できることに気がついた。
これは幾何学だけを使う原理的には極めて単純な方法であり、
誤差はほとんど測定誤差で決まる。本コロキウムではこの手法を
紹介し、現在の研究状況やセファイドによる距離との比較などを
述べる。

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