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吉川 耕司氏、加藤 成晃氏、諏訪 多聞氏(筑波大学 宇宙理論物理研究室)

「夏のインフォーマル計算機講習会」

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  1. CPUの動作原理とSSE入門(吉川)

    なぜ君の計算はトロいのか? コードが腐っているのか? それとも FIRSTがダメなのか?この話を聞けばそれなりにわかるはず!?



  2. FIRSTシミュレータとGRAPE入門(諏訪)

    FIRST クラスタは各ノードが重力計算専用ボード Blade- GRAPE を備えた融合型 並列計算機であり、クラスタ上での並列計算の実行方法は通常のワークステー ションでのシングルジョブとは異なる。 そこで、FIRST クラスタに関する基本的な事柄(構成、ジョブの投入方法、など)と Blade-GRAPE を用いた N体計算の方法を講義する。

    今回は O(N^2)の直接計算法のサンプルプログラムを使って、 GRAPEライブラリ関数の使い方を説明する。 これは実際にFIRST上で作業を実演する予定でいる。 余裕があればTree法、P3M法といった重力計算を高速化する技法とGRAPEを 組み合わせる方法や高度なライブラリ関数についても簡単に紹介する。

    なお、Blade-GRAPEを実際に利用すると事前には予測しがたい困難に遭遇する事がある。 そんなときには GRAPE側のハードウェア的な問題(た まにある)を切り分ける必要があるのだが、 そのためのテストセットを用意したのでその使用法も紹介する事にする。



  3. NetCDFとGfarm入門(加藤)

    計算宇宙物理学では、複雑な物理過程を大規模数値シミュレーションを用いて、 天体現象の物理機構を解明することを目的としている。このような大規模数値シミュレーションでは、 大量の計算データを扱う場合が少なくない。そ して場合によっては、膨大であるが故に貴重な計算データを効率良く処理しなくては、 物理的な結果を見出せないこともしばしば起こる。

    そこで本講習では、貴重で膨大なデータを扱い易くする為の 共通科学データフォーマットの一つ「NetCDF」と、 膨大なデータを効率良く書き出したり読み出したりする為の ファイルシステム「Gfarm」について初心者向けの解説をする。

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