時間変化する電磁ポテンシャルの解
Maxwellの方程式にLorentz条件を課すと、ポテンシャルφに対して以下の波動方程式が得られる:
これを解く為に、ポテンシャルおよび電荷密度をフーリエ変換する。

その逆変換は、

これをもとの式(1)に代入すると、

が得られる。この式をとく為にグリーン関数の方法を用いる。グリーン関数Gは、

で定義される関数であるが、これを求めると、元のポテンシャルは、
![]()
によって得ることが出来る。したがって問題はGを求めることに帰着した。
まず、
以外のすべての点では、
![]()
ここで、
である。
この解は簡単に積分でき、
![]()
となる。この定数Aは、
周りの微小球殻内の体積積分を、(2)に対して行うことによって決定することができる。まず左辺は、

右辺は
![]()
したがって
となる。したがってGの表式は、
![]()
となる。このGを使ってもとのフーリエ変換されたポテンシャルを求めると、

これからもとのポテンシャルは、

この式は、
におけるポテンシャルは、
における電荷によって決まるという
ことを意味している。因果律から考えて、
の解は、未来の電荷によって過去の電場
が決まることになるので、棄却すれば、結局、
![]()
となる。
時間変動する電気双極子まわりのポテンシャル
(3)式を用いて時間変動する電気双極子
のまわりのポテンシャルを調べる。
まず電荷密度分布は、
![]()
これを(3)式に代入すると、

ここで、
である。